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読売新聞社 「週刊読売」 | |||
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| 「最近は制服姿の女子高生が、彼氏を引き連れて外来に来ることもありますよ。堂々としたもんです」。 武蔵野赤十字病院の仁藤博・泌尿器科部長は言う。 STD(性行為感染症)という言葉がよく聞かれるようになった。淋(りん)病、梅毒などの「性病」は一時鳴りをひそめていたが、最近になってまた隆盛の兆しを見せているのだ。 多摩地区の基幹病院として、大都市エリアと地域人口を抱えている同病院。東京では「東の日本医大、西の武蔵野日赤」という具合に、救急病院としての重責も果たす。屋上にヘリポートを持っているのもそのためだ。 こうした同病院にも、STD患者は増えているが、目立つのはその低年齢化だという。 都心に通うサラリーマン家庭が多い地域柄、その子供たちが通う高校や大学も多数ある。そうした生徒、学生たちの間に淋菌性尿道炎(淋病)やクラミジア感染が増えているというのだから、これは問題だ。 「全体の傾向としては、昔は主流だった風俗店で感染したようなケースは減ってきて、むしろ“素人”から感染するケースが多くなりました」 アメリカでは学級の全員が同じ型の淋菌に侵されたというケースがあったという。「最近の子供は…」などと言ってはいられない。最初に大人がうつさなければ、こうはならないのだから。 淋菌には、ペニシリンの効かない耐性菌も登場している。ペニシリンを溶かすペニシリナーゼという酵素を出す菌だが、これに対してはペニシリナーゼに拮抗(きっこう)する薬剤で治療する。また、クラミジアを併発しているケースでは、クラミジアに効く薬も併用することが必要だ。が、巷にはいまだにペニシリンしか知らない医師がいるのも実情。 適切な治療ができれば決して怖い病気ではないが、そうでない場合には深刻な問題も生じる。尿道炎が副こうがん炎や卵管炎に進めば、精管や卵管の閉塞(へいそく)が起きてしまうのだ。これが左右両側に及ぶと、難治の不妊症につながる。 「とにかく早期治療が大事なので、地域の開業医との連携を強くし、尿道炎や膀胱(ぼうこう)炎の診断法についての情報提供に努めています」 感染症からは離れるが、こうした「病診連携」では、前立腺がんの早期発見についても力を入れている。 「腫瘍マーカー」「直腸診」「超音波」の3つで、前立腺がんの早期発見は可能とされる。同病院では人間ドックにこの検査を取り入れているが、地域の開業医にも「腫瘍マーカー」の検査を推奨している。この12月には前立腺がんに関する市民講座を予定。仁藤部長が司会を務める。 淋病やクラミジアの検査には、菌のRNAを抽出して診断するDNAプローブ法を導入している。淋菌なら尿中から取れるが、クラミジアは尿道の粘膜からしか検出できないため、写真 * のような器具で粘膜をこすり取る。その場合は少し痛いが、ほぼ100%の正診率を見込める。 「夫婦間や婚約者とのトラブルに発展する可能性もある病気なので、診断に間違いがあったら大変なことになりますから…」 と、診断する側のプレッシャーも大きいようだ。 |
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(梅崎 正直)
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| * 写真は不鮮明のため掲載していません。 | ||||
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